コラム
クレジットカード7大国際ブランドの違いや特徴は?
世界中の国や地域で使える国際ブランドのクレジットカード。
ブランドで何が違うのか?どのブランドでクレジットカードを作るとお得なのか?わからない方も多いのではないでしょうか?
クレジットカードブランドの中でも、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club International、Discover、銀聯(UnionPay)は7大国際ブランドと呼ばれ、日本に限らず世界的に認知されています。
今回はクレジットカード7大国際ブランドの違いや特徴について解説していきたいと思います。
クレジットカードを作成する際は是非参考にして下さい。
クレジットカードの国際ブランドとは?
クレジットカードの国際ブランドとは、世界中の国や地域で利用できるクレジットカードのブランドのことです。
クレジットカードブランドの中でも、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club Internationalは5大国際ブランドと呼ばれ、日本に限らず世界的に認知されています。
Discoverと銀聯(UnionPay)を追加して、7大国際ブランドと呼ばれることもあります。
7大国際ブランドの違いや特徴は?
次に、7大国際ブランドの特徴やサービス内容の違いについて紹介します。
Visa(ビザ)
世界最大級のクレジットカード国際ブランド、世界で最も普及しているブランドの一つ。
国内シェアも高く、全世界で約13億人のクレジットカード利用者がいる知名度ナンバーワンの国際ブランド
【特徴】
- 世界中で使える圧倒的な対応力
・Visaは200以上の国と地域で使えるため、海外旅行や出張で非常に便利。
・海外の小さなお店やATMでも対応していることが多いです。 - 対応店舗数が多い
・日本国内でもほとんどの店舗で使える。
・ネットショッピングでも対応サイトが非常に多い。 - セキュリティが強い
・不正利用防止のための高度なセキュリティ技術(Visa Secureなど)。
・24時間体制の不正監視や、利用通知サービスを提供するカード会社も多数。 - カードの種類が豊富
・一般カードからゴールド、プラチナ、ブラックカードまで幅広いグレード。
・銀行系、流通系、ネット系など、発行会社によって特典や年会費もさまざま。 - タッチ決済に対応
・Visaのタッチ決済(Visaのタッチ)は、ICチップ付きカードをかざすだけで支払い可能。
・スピーディーでサインや暗証番号が不要な場合もあり、最近はコンビニやファストフード店でも普及中。 - キャンペーンや特典が多い
・Visaブランド限定のキャッシュバックや割引キャンペーンも定期的に実施。
・発行元カード会社ごとに旅行保険、ポイント還元などの特典も異なる。
★Visaがオススメな人
- 海外旅行や出張が多い人
- 使えるお店の多さを重視する人
- 安定したセキュリティを求める人
- 最初の1枚として安心して持ちたい人
Mastercard(マスターカード)
Visaに次ぐ規模を持つ国際ブランド。
特にヨーロッパ圏に強いといわれている国際ブランドです。
【特徴】
- 世界中で使える国際ブランド
・210以上の国と地域で利用可能。Visaとほぼ同等のグローバル対応力。
・特にヨーロッパ圏に強い傾向があり、現地の店舗で使えるケースが多いです。 - 加盟店数が非常に多い
・国内・海外問わず多くの店舗、オンラインショップで使える。
・Visaと同じく、「どこでも使えるカード」を求める人にぴったり。 - 安全性と先進技術
・不正利用を防止する「Mastercard SecureCode」という本人認証システムあり。
・高度な暗号化とリアルタイム監視で、安心して使える仕組みが整っています。 - タッチ決済対応
・Mastercardのコンタクトレス決済(タッチ決済)は、カードやスマホをかざすだけで支払い完了。
・スピーディーで非接触、コロナ禍以降ますます普及しています。 - カードの選択肢が幅広い
・一般・ゴールド・プラチナ・ワールド・ワールドエリートなど、ランクによって特典が充実。
・「ワールドエリートMastercard」は、空港ラウンジや旅行保険などのプレミアム特典が豊富。 - 旅行やグローバルライフ向けのサービスが充実
・Mastercardは特に旅行関連の優待サービスに力を入れており、予約サイトやホテルでの割引特典も多数。
・一部カードでは「Priceless Cities(プライスレス・シティーズ)」という独自の優待プログラムが利用可能。
★Mastercardがオススメな人
- 海外利用が多い人(特にヨーロッパ)
- Visaと併用して使い分けたい人
- 旅行やグローバルライフを満喫したい人
- タッチ決済やスマートな支払いを重視する人
JCB(ジェーシービー)
日本発の唯一の国際クレジットカードブランド。
特に日本国内での使いやすさや、きめ細やかなサービスに定評があります。
【特徴】
- 日本国内での強いネットワーク
・国内のほとんどの店舗、サービス、公共料金などに対応。
・特に日本の百貨店、コンビニ、飲食店、交通機関などで非常に使いやすい。 - 日本人向けのサービスが充実
・サポートセンターや海外デスクに日本語対応スタッフが常駐。
・海外でも日本語対応サービスが受けられる安心感が魅力。 - 海外では一部地域に強み
・海外での利用はVisaやMastercardほど広くないが、ハワイ・グアム・韓国・台湾・タイなど日本人観光客の多い地域では優待や提携が豊富。
・「JCBプラザ」や「JCBラウンジ」など、日本語対応の旅行サポート拠点があり、観光に便利。 - 独自の特典が多い
・東京ディズニーリゾートのスポンサーで、パークチケットプレゼントキャンペーンなどの特典あり。
・「JCBスターメンバーズ」などのポイント優遇プログラムも充実。
・JCBオリジナルシリーズはデザイン性・サービス面でも人気。 - セキュリティも安心
・不正利用監視システムや本人認証サービス(J/Secure)を導入。
・カード利用通知機能など、利用者に安心感を与える機能が整備されています。 - タッチ決済にも対応
・近年、JCBでも「JCB Contactless」として非接触決済が使えるようになり、コンビニなどでスムーズに支払い可能。
★JCBがオススメな人
- 日本国内でよく買い物・生活する人
- 日本語サポートを重視する人(特に海外で)
- ディズニー特典や旅行サポートを活用したい人
- 国産ブランドを応援したい人(「日本人にとって使いやすい1枚」で、特に国内メインで使う人に強くおすすめです。)
American Express(アメリカン・エキスプレス/アメックス)
高級感や上質なサービスで知られる国際ブランドで、他のカードにはない特別感のある特典が特徴です。
旅行やサービス面に特化した特典が多い。
【特徴】
- 高ステータスなイメージ
・アメックスは「ハイステータスカード」として知られており、持っているだけで信頼感や社会的信用につながるイメージがあります。
・一部のカードは**招待制(インビテーション)**でしか持てないものも。 - 充実した旅行・出張サポート
・海外旅行保険、手荷物無料宅配、空港ラウンジ利用など、旅行に関する特典が非常に豊富。
・「グローバル・ホットライン」では、日本語での海外サポートも対応。 - 高水準のカスタマーサービス
・24時間365日対応のコンシェルジュサービスあり(一部カード)。
・問い合わせ対応も丁寧で早く、「おもてなし精神」に近い対応が受けられるという声も。 - ポイントが貯まりやすく使いやすい
・「メンバーシップ・リワード」という独自のポイント制度あり。
・他社ポイントへの移行や航空マイルへの交換がしやすい。
・ポイントの有効期限なし(一部条件あり)も大きなメリット。 - 国内ではやや使える店舗が限られることも
・最近ではアメックスの加盟店も増加中だが、小規模店舗や地方では非対応のケースもあり。
・ただし、大手チェーン、デパート、ホテル、空港、レストランなどではほとんど使えます。 - タッチ決済・スマホ決済対応
・Apple PayやGoogle Pay、非接触決済(タッチ決済)にも対応。
・海外でもスムーズな支払いが可能です。
アメックスの代表的なカード
- アメックス・グリーン(スタンダード)
- アメックス・ゴールド
- アメックス・プラチナ(インビテーション制)
- センチュリオン(ブラックカード):超VIP向け、招待制・年会費100万円超
★American Expressがオススメな人
- 旅行や出張が多く、サポートや優待を重視する人
- ワンランク上のステータスカードを持ちたい人
- 手厚いカスタマーサービスに魅力を感じる人
- ポイントをマイルに交換してお得に旅したい人
アメックスは単なる「クレジットカード」ではなく、「体験価値」や「サービス」に重きを置いたブランドです。
日常使いというより、「ちょっといい暮らし」や「旅をもっと快適にしたい」人にピッタリです。
Diners Club(ダイナースクラブ)
高級感や上質なサービスで知られる国際ブランドで、他のカードにはない特別感のある特典が特徴です。
旅行やサービス面に特化した特典が多い。
【特徴】
- 富裕層・上級層向けのステータスカード
・ダイナースは年収や職業などに一定の審査基準があり、誰でも持てるカードではありません。
・所有していること自体が「一流の証」と見られることもあり、特に40代以上のビジネスマンに人気。 - 旅行・出張サポートが超充実
・空港ラウンジは同伴者1名無料など、アメックス以上の手厚いサービスも。
・国内外の高級ホテル・レストラン・トラベルデスクなどの優待サービスが多数。
・手荷物無料宅配、旅行保険、コンシェルジュも標準装備。 - グルメ・エンタメ特典が豪華
・高級レストランで1名分無料になる「エグゼクティブ・ダイニング」など、食の特典がかなり強い。
・有名イベントやコンサートの先行予約・優待枠も。 - ポイント制度も高還元&多用途
・「ダイナースクラブ リワードポイント」は有効期限なし。
・航空会社マイルや商品券、家電など幅広く交換可能。 - 加盟店数はVisa・Mastercardより少なめ
・国内ではだいぶ使える店が増えたが、小規模店や海外の一部地域では利用不可の場合あり。
・最近では、Mastercardとの提携カードも登場し、利用可能範囲が大幅に拡大中。 - カードデザインがシンプルで上品
・無駄のない落ち着いたデザインが、「いかにもわかる人が選ぶカード」として好まれる。
★Diners Clubがオススメな人
- ステータスを重視するビジネスパーソンや富裕層
- 高級レストラン・ラグジュアリーホテルをよく利用する人
- 空港ラウンジや海外旅行特典を重視する人
- 他人とはちょっと違う、通な1枚を持ちたい人
他のカードブランドと比べて「サービスの濃さ」が売りのDiners Club。
「本当に使いこなせるか?」が選ぶときの大事なポイントです。
Discover(ディスカバー)
アメリカ発のクレジットカード国際ブランドで、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、アメリカ国内では非常に有名で、高いキャッシュバック率と年会費無料のカードが多いことなどが特徴です。
【特徴】
- アメリカ国内では高い人気
・Discoverは、米国ではVisa・Mastercardに次ぐ大手ブランド。
・特に学生や若年層に人気で、キャッシュバックが魅力のカードが多いです。
・「Discover it」シリーズが代表的で、カテゴリーによって最大5%還元など高還元率。 - 年会費無料のカードが多い
・Discoverのカードは、多くが年会費無料なのに高機能。
・コストを抑えつつ、リワードや特典を享受したい人に最適。 - キャッシュバックの仕組みが充実
・「Cashback Match」という制度があり、初年度に獲得したキャッシュバックを1年後に丸ごと倍にしてくれるサービスも(初年度限定)。 - 海外では使える場所が限られることも
・DiscoverはJCBと提携しており、日本ではJCB加盟店で使える場合があります。
・ただし、VisaやMastercardほど広く使えるわけではないため、海外での利用には注意が必要。 - セキュリティやサポートも優秀
・不正利用のモニタリング、カードの即時停止、FICOスコア無料提供など、クレジット管理ツールも充実。
・米国内でのカスタマーサポート評価も非常に高く、「人間がちゃんと対応する」ことで定評あり。
★Discoverがオススメな人
- アメリカ在住 or アメリカでよく買い物をする人
- キャッシュバック重視の人
- 年会費無料でお得なカードを探している人
- 英語でのサポートに不安がない人
Discoverは、特にアメリカ国内では圧倒的なコスパと人気を誇るブランド。
日本では知名度は高くないものの、JCB提携などにより一部利用可能なシーンもあるので、海外出張や留学、アメリカ旅行の予定がある人には持っておくと便利な1枚です。
UnionPay(銀聯/ユニオンペイ)
中国で生まれた国際ブランドで、中国人旅行者や中国在住者を中心に、世界的に利用拡大中のカードです。
特にアジア圏での使い勝手が良く、日本でも観光客向けに対応店舗が増えています。
【特徴】
- 中国発の国際ブランド
・中国人民銀行が中心となって2002年に設立。
・中国国内では圧倒的なシェア(9割超)を誇り、ほとんどすべての店舗・ATMで利用可能。
・中国人のほとんどがUnionPayカードを所有。 - アジアを中心にグローバル展開中
・現在、180以上の国と地域で利用可能。
・特に中国人観光客が多い地域(日本、韓国、タイ、シンガポールなど)では対応店舗が増加中。
・VisaやMastercardほどではないが、世界3位のカード発行枚数を誇る。 - 日本でも利用可能な店舗が拡大中
・大手百貨店、ドラッグストア、コンビニ、免税店、観光地などで対応。
・「銀聯カードOK」と書かれている店舗が増えており、インバウンド向け需要が主。 - セキュリティと本人確認が厳格
・PIN入力が基本、サインレス決済よりも本人認証を重視したスタイル。
・カード盗難・不正利用防止に強い仕組みを持つ。 - ポイント・特典制度は発行元に依存
・銀聯自体はブランド機能だけで、ポイントや特典は発行会社(銀行など)によって異なる。
・日本でも一部銀行やカード会社が銀聯カードを発行しているが、種類は限られています。 - 日本ではあまり一般的ではない
・日本人向けのカードとしては普及しておらず、中国人観光客・中国在住者向けという位置づけが強い。
★UnionPayがオススメな人
- 中国によく行く or 中国在住の人
- 中国人の取引先や顧客を持つビジネスパーソン
- アジア圏をよく旅行する人
- 日本で中国人観光客向けに店舗を運営している人
UnionPayは、中国市場を重視する人や、アジア圏に強いカードを探している人には非常に有用なブランドです。
ただし、日常使いやグローバル展開を重視するなら、VisaやMastercardとの併用がベストです。
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2025/5/8